2010年12月25日土曜日

ハガキ職人ナイト主催、本多平八郎さん&田村Rさん 1万字インタビューpart3

ロングインタビューのラストです。
本多平八郎さん、田村Rさん、お付き合い頂きありがとうございました!
なお、ハガキ職人ナイトEXの様子は
【ユーストリム】http://www.ustream.tv/recorded/11035694
でご覧いただけます。

●インタビューpart1はコチラ
●インタビューpart2はコチラ




【投稿を始めたきっかけ】
松:そもそも、どういうきっかけで投稿はじめたんですか?

田:はじめたのは小6の時で、単純に目立ちたいって理由ですね。
  全国で発売される雑誌に名前を載せたいと。
まさか10年以上この田村Rって名前を使うことになって、その名前でイベント出たり、色んな方々と交流もったりするとは思わなかったですね。

本:私は小2くらいでコロコロコミックに載ったのが初めですね。

松:えー、小2ですか!むちゃくちゃ早いっすね。
  ハガキ職人の人たちってすごく若いうちからやってますよね。

本:そうですねー。多分中学生くらいからラジオへの投稿始める人とか多いんじゃないですかね。
  それくらいの頃はほんと初期衝動というか、面白い事言いたい、ラジオに貢献したいって気持ちですよね。
  
松:小2でコロコロに投稿しようと思ったのって、何でなんですか?

本:わかんないですけど、気がついたら書いてたみたいな。

田:あ、僕は小1の時にテレビくんに一度載ったことがありますね。
  「昼休みは屋上でウルトラマンごっこをしています」みたいな内容で。
  それがはじめて雑誌に載った経験ですね。

松:小1!7歳ですよ。

田:中学の途中くらいからもう少し幅を広めようかなと。
  ジャンプですとかマガジンですとか、ファミ通やサラブレなどにも手を出し始めまして。
  
松:小学校の頃って学校ではどんな子だったんですか??

田:小学校の頃は比較的まだ明るい子で、クラスでもわりとひょうきん担当だったんですけど。
ただ、中学に入ったら学校にも行かなくなって、そこからすれ始めたみたいな感じです。
なので、ペンネームを使い始めた初期の初期はまだポップな笑いを出していたんですけど、中学で人生がすさみ始めてから、パンクな方に進みはじめました(笑)

本:長渕さんみたいなもんですね。
  初期の素朴な感じからどんどん変わり始めたみたいな。

田:小学校くらいまでは、普通に生きていれば順調に進むだろうと思ってたんですが。
中学くらいから「この先、人生大丈夫か」って時に、なにかしら光るものを見つけたいなって思いまして。
雑誌に名前を載せたり、ラジオで常連になって、俺はまだやれるんだみたいな。

松:そういう切実な面があったんですね。そりゃあ強いわけです。
  本多さんはどうでしたか?

本:そうですね。僕は実家が青森は津軽の田舎なんで、都会の情報を知りたい年頃で。
で、たまたまラジオつけたら都会の方のラジオが聞こえて、どんどん新しい情報にのめりこんでいって。
  新しい情報を知っている自分に「あー、いいな」って思うようになりました。

田:僕もまさにそういう感じですね。
長野出身なんですけど都会のラジオに出会って、こんな面白い世界があるのかと。
まわりの同級生たちはこんなド深夜にやってるラジオ聞いてないだろうと。
俺こんなの知ってるぞって、変な優越感があったんです(笑)
今思えば恥ずかしいんですけど。

松:ははあ、そういう感覚があったんですね。
  何を聞いてたんですか、そのときは?

田:今もやってるナイナイさんのオールナイトとか。
本:オールナイトニッポンがもともと深夜1時だったのが、10時にあがった時があったんですね。
  で、聞き始めるようになりました。

松:やっぱり私生活の感じってネタに出てくるもんなんですかね??
  変わりましたか、すさみはじめてから?

田:クラスの人気者がいうようなギャグを言わなくなりましたね。
  楽しいよりは面白いを追求しだしたのかな、って。
  クラスの人気者は雰囲気で周りを楽しませる事が出来ますけど、それとは違う感じに。

本:今もそうなんですか、田村さん?
田:今は色んな人と出会って、だいぶ丸くなりました(笑)


【投稿とハガキ職人ナイトの違い】
松:ハガキ職人ナイトにおいて、生で投稿コーナー考えるのと、ハガキで投稿するのとでは何が一番違ったんですか?

本:やっぱり書いた人がネタを発表する事ですかね。
  ネタのみの面白さだけじゃなくて、その人自身のキャラクター性も評価されるようになったってのはイベントやってて新しいことだなと。

松:あー、もともとパーソナリティーが読むことを前提にしてますもんね。投稿って。

本:パーソナリティーがネタを面白くしていたって面もあったんですけど、イベントの中ではその人自身が責任持たないといけないので、そこが一味違うのかなって。
  で、それに対応できるだろうって方を集めましたねえ。

田:でも、ほんと1回目は緊張しました。
  普段の投稿とイベントで何が違うって、緊張することです。
  特に雑誌では、それほどではないネタが載ったとしても、読者のつまんないよって声が聞こえるわけじゃないし。言ってみれば載ればOKなんですけど。
 舞台上では反応がリアルで見えますからね。

松:ははあ、質が問われると。

田:それとやっぱり流れですね。
同じネタを出したとしても、1発目でいきなりぶっ壊すネタだとあんまりウケないってのはありますけど。
最後の方に出すと、同じネタでもそれ相応に効いてきて。
出すタイミングが大事なんだなって思いました。


【ネタ作りで影響を受けたもの】
松:ネタ作りに影響を受けているものってありますか?
  やっぱりラジオが一番影響大きいですかね?

本:学生時代はラジオをかなり聞いてましたし、ブームになるものとかは見たり聞いたりしたんですけども。
25歳くらいになってからは、何かに影響されてネタを描くというよりは、頼れるものは自分しかないんだって感覚です。
日常の中から、視点を見出していかなきゃいけないんじゃないかって思ってますね。
自分の中で出てきたものをネタにするよう心がけてます。

松:をー、日常生活ですか。

本:それを自分の中では白兵戦って名づけてるんですけど(笑)
  何かに影響うけて騎馬に乗ってるんじゃなくて、騎馬から降りて自分で戦わなければいけないんじゃないかって。

松:それは、生活に根ざした感覚でネタを書くってことなんですかねえ?

本:そうですね。
日常生活で見たり聞いたりしてるものの中から新しい視点を見つけていくってのが大切なんじゃないかって。そんな風に思うんですよ、最近。
そうやって大喜利していけば、人生がまた一段と楽しめるかなあって。
  一番を目指すっていうより、そういう見たものとかを反映したいなって、個人的には思いますね。

松:言われてみれば、日常のさまざま事象はお題的ですもんねー。
  田村さんは影響うけたものありますか?

田:僕は影響をうけたものでいえば、ラジオや雑誌のネタコーナーなんですよね。
漫画とかをそんな読む子供じゃなかったんですけど、投稿ページはいろんな雑誌のを読んでましたんで。
マニアックな芸能情報は、投稿コーナーから得たんですよね。
  新沼謙二は鳩が好きとか、森繁が長生きする人とか、瀬戸内寂長がかわいい人とか。
 
松:瀬戸内寂長はかわいい人ってイメージなんですね(笑)
  お笑いとかはあんまり見なかったんですか?

田:そうですねえ。
  恥ずかしながら芸人さんとかはあんまり知識がないです。
  なんというか、お笑いではなく、むしろそうじゃないものを知ってた方が良いんじゃないかなって、そんな事を思ってました。
一時期、投稿でスランプに陥ってた時「面白さってなんだろう」って考えてたら、たまたまダリとかマグリットとかシュール系の絵を見まして。
なんか良く分からないけど「ああこういうことだよ」って思ったんですよねえ。

本:そんなとこから影響うけてたんですか!

田:脳が洗われる感じがして。
  特に芸術が好きってわけじゃないですけど、その時その時で色んなものに影響を受けてます。

松:まったくジャンル違いのものを見て、影響受けてるんですねえ

本:ハガキ職人魂として、人と違うものを見てヒントを得ようってのはあるかもしれないですね。
  
松:大喜利だと、やっぱりお笑いが好きで始めたって人が多い印象なんですけどね。
  あとは漫画好きも多いですし。

田:大喜利好きな人の中での「美味しんぼ」「筋肉マン」「ジョジョ」の浸透率って凄いですよね。

松:確かに確かに。あとバキとか。そのあたりは何かみんな好きですもんねー。


【ハガキ職人ナイトの展望】
松:ハガキ職人ナイトは、ショーとして色んな人に見てもらいたいって気持ちが強いんですか?
本:外部の人に見て欲しいってのは、私の中でずっとありますねえ。
外の人にどんどんアピールすることを考えてますね

松:お客さんじゃもともと知ってるハガキ職人さんがいて、その人目当てで来る人が多いんですか?

本:そうですねえ、そういう方もいらっしゃいますし、リピートする方もいらっしゃいます。
  でも、はじめての方もいるので、内輪ネタみたいな感じにはならないようにしたいなって思ってますね。
田:そういう意味でも、先月のハガキ職人EXでラジオを全然聞かないような方に来ていただけたのは、嬉しいなと。
  ないとくんさんが自己紹介で「ラジオ聞いたことない」って言ったのは、イベント史上に残る名言だなあと。そういう方がラジオのヘビーリスナーたちを相手に物凄い笑わせている光景が楽しくって。

松:あー、そういうバックグラウンドが違うのに、一緒に大喜利やれてるのって凄く楽しいですよねえ。
  最後にハガキ職人ナイトをこんなイベントにしたいっていう展望ってありますか?

本:一貫してなんですけど、やっぱり外に発信できるようなイベントにしたいですね。
   常に変化し続けていきたいです。

田:沢山の人に知ってもらいたいですね。ほんとイベント自体が凄く面白いので。
  ユーストリームとかも活用して、規模も大きくしていきたいなあって思います。
  投稿ってこんだけ可能性あるんだよってことをみなさんに広めていきたいですねえ。

松:それでは長い間ありがとうございました!