っちゅう訳で、オオギリ裏技集のパート2です。
まだまだ続きます!
んで『第12回大喜利天下一武道会』エントリー絶賛募集中!
誰でも参加可能な大喜利トーナメントで、第12回大会は2010年9月4日・5日に予選を行います。
出場者192名の頂点にたつのは、あなたかも知れない。
エントリーは応募ファームからどうぞー。
●裏技集パート1はこちら●
ウラワザ3『元ネタ利用』
このテクニックは応用範囲が広い上に、笑わせるパワーもかなり高いです。
使いこなせばコレだけでもわりと戦えます。強い武器です。
ひとくちに「元ネタ利用」と言ってもその元ネタによって様々な種類に分類できます。
中でも代表的な3つ『よくあるシーン』『あるある』『芸能人利用』について説明していきましょう。
【よくあるシーン】
映画やマンガなどでよく出てくるシーンや印象的なシーンを、解答に使うテクニックです。
たとえばこんな感じ
お題:宇宙人に100回さらわれた人の体験談
それっぽい音楽がかかり、光当てるだけ当てて吸い上げない時もある
宇宙人ものの映画で「UFOの底から光線が出て、人を吸い上げるシーン」って良く見ますよね
そのシーンを利用しているわけです。
が、そのまま当てはめたら面白くありません。
お題:宇宙人に100回さらわれた人の体験談
それっぽい音楽がかかり、光当てて吸い上げる
これじゃあ映画のシーンそのままです。
そこから更に、お題に沿わせるわけです。
このお題の制約は「100回さらわれた」ってとこ。
100回もさらわれてるんですから、時には光だけ当ててそのままどっか行っちゃう時もあるんじゃないかと。
「あっ、今日はコイツじゃなかったわ。いつもの癖出ちゃった」なんて腹立つこと言いながら。
つまり
「吸い上げる」 → 逆 → 「吸い上げない」
と、逆にしてみたわけです。
こんな風にして『元ネタ利用』は使います。
というわけで、「元ネタ利用」のテクニックを使いこなすポイントは2つあります。
1:普段から使えそうなシーンのストックを増やす
2:よくあるシーンをただ当てはめるだけじゃなく、きちんとお題に沿わせる
1に関しては、なるべくストックを多くしておいた方が良いでしょう。
他のオオギリストが使い古したシーンではなかなか面白くなりません。
例えば
「階段から2人が転げ落ちたら人格がいれかわってた」
「猿に棒と箱を与えて、バナナをとらせる」
「クリリンの事かー!からのパワーアップ」
「クララが立った」
などは相当使い古されているので、よほど旨く利用しない限りウケるのは難しいでしょう。
他の人が目をつけていないシーンをストックしておくだけで、ずいぶん有利です。
ではでは、更に具体例を見ていきましょう
お題:テレビゲームばっかりしてると○○○
お前の新車スト2のボーナスステージに置いてくるぞ!(よろしく椎茸)
このように、元ネタ利用は穴埋めお題にも使えます。
格闘ゲームストリートファイター2には車をぼこぼこに壊すという特徴的なボーナスステージがあります。
そのシーンを当てはめてるわけです。
この解答が見事なのは、お題と元ネタいずれもテレビゲームという共通点を持っている点です。
元ネタ選択の時点で、すでにお題に沿わせてるわけですね。
ささいなことに感じるかも知れませんが、この「お題に沿わせる」って事が大喜利の肝です。
お題に沿わせるだけで、解答の面白みがグンと増します。
たとえば、同じお題で
お題:テレビゲームばっかりしてると○○○
お前の新車コソボ自治区に置いてくるぞ!
にしてしまうと、とたんにお題への沿い方が甘くなりますね。
解答の要点は同じですが、コソボ自治区って単語の力に頼っただけの解答になっています。
お題:テレビゲームばっかりしてると○○○
お前の新車サスケのステージに置いてくるぞ!
ならば、お題への沿いは問題ないでしょう。
サスケ(TV番組『筋肉番付』のアトラクションです)自体がゲーム的なものですから。
とまぁこんな具合で、お題に沿った元ネタを見つけてくるのがポイントです。
【あるある】
あるあるとは、日常の中のワンシーンを題材に「あー、そういう事ってあるよねー」と共感を生みだすテクニックです。
たとえば
お題:新業態「実家カフェ」で受けられるサービス
ルマンド食べ放題(サイトウ)
そう、あるある。
子供の頃、友達んち行くとルマンド出てきました。
親世代ってなんかブルボンのお菓子好きなんですよねー、なんなんでしょうか。
同じパターンの別解としては
お題:新業態「実家カフェ」で受けられるサービス
ハッピーターンの粉舐め放題
カルピス原液飲み放題
なんてのでも良いかもしれません。
この2解答になると、あるあるから更にもう一ひねり「極端化」をしています。
「ハッピーターンって実家によく出てくるよね。あの粉好き」 →極端化→ 「粉だけ出てきて舐め放題」
「カルピスって実家でよく出てくるよね。で、やっぱ濃いのがおいしいよね」 →極端化→ 「原液で飲み放題」
ってな感じです。
極端化されすぎて、もはやないないです。
もう一つ具体例をみてみましょう。
お題:アニメ「ティッシュペーパーくん」の最終回
ババアにメモられる(ホムンクルス)
そう、バアちゃんって何にでもメモるんですよね。で、破けると。
「あー、あるある」と笑いを誘います。
【芸能人利用】
芸能人が持つイメージを利用するので、元ネタ系の一種としました。
さっそく解答を見てみましょう。
お題:豚に真珠と同じ意味のことわざ
きたろうにコーディネート(てにをは)
きたろうとは、また渋い芸能人チョイスです。
他のオオギリストがほとんど手をつけていない芸能人を見つけだすセンスが問われます。
お題:豚に真珠と同じ意味のことわざ
清原に細いデニム(さとうきび)
きたろうに比べると、いくぶん使いまわされてる感のある清原ですが、この解答は『ふとももの太さ』に注目しています。
清原といえば、その風貌や性格などに目が行きがちですが、あえてふとももに脚光を浴びせたわけです。
このようにメジャーな芸能人でも、あまり注目されてない特徴を攻めると良い味が出ますね。
お題:全日本ナンパ選手権75位の男の声の掛け方
驚いた?本物の欽ちゃんだよ
芸能人が持つイメージと逆の状況においてくるのも良いでしょう。
一種の『逆』ですね。
欽ちゃん、ナンパしないでしょうからね。
そういう意味では、欽ちゃんの代わりに
驚いた?本物のいかりやだよ
驚いた?本物の森繁だよ
でも成り立ちます。
正解は無いのでいろいろ芸能人をあてはめてみて、自分なりのベストを発見するのも楽しいでしょう。
余談ですが、芸能人ネタをよくやるオオギリストはそれぞれ「持ち芸能人」というのを持ってます笑
よく自分の解答に登場する芸能人ですね。
ちなみに、私の持ち芸能人は、YUKIと古都ひかるです。
ウラワザ4『役割固定、場所固定』
お題で、場所や登場人物の特徴が詳しく言及されてない時に使えるテクニックです。
職業や場所を、勝手に固定しちゃうのです。
たとえば、こんな感じ
お題:まだまだあった弁慶の弱点
クラブでは居場所がなくて、刀の配置を替えたり同じとこを何度も磨いたりしてた
場所=クラブと設定していますね。
いったん場所をクラブに固定し、「クラブでの弁慶ってどんな感じかなー」と発想を膨らませていくのです。
固定する場所は「普通なら弁慶がいそうにない場所」にするのが、やはり面白いです。
もし、いつもの橋の上に固定してしまったら、テクニックの意味があまりありません。
「夏の海」「宇宙船」「銀行」などなどありえない場所を、いろいろ当てはめてみると良いでしょう。
では、お次。
役割固定のパターンをみてみましょう。
お題:RPGで町の住人が教えてくれたどうでも良い情報
最後のダンジョンで待ってる(ホムンクルス)
町の住人=ラスボスって役割を与えています。
弁慶お題では、固定した場所「クラブ」を解答本文で明言しています。
が、こちらの解答では与えた役割「ラスボス」は、あえて本文に記していません。
これ実は、ウラワザ表現編で紹介する「キーワード省力」というテクニックです。
詳しくは後述しますがキーワードをあえて書かないことで、読み手に謎解きのような快感を与えることが出来るのです。
「ん?そのセリフ‥‥。そいつラスボスじゃない!?」ってな案配で。
表現の奥に本当の意図を秘め、解答に深みを出すわけですね。
しかし、与えた設定を解答本文に明記せず、それとなく読み手に気づかせるのは、かなり高い表現力を要します。
そのため、難易度はやや高いです。
役割固定/場所固定、設定隠蔽型/設定明言型で分けて具体例をもっとみていきましょう。
●パターン1● 場所固定、設定明言型
お題:箱の中身は何でしょねクイズで触らされたひどいもの
あと一歩でガケから落ちる人(ホムンクルス)
箱の中身クイズをやってる場所をガケで固定し、かつ、それを解答で明言しています。
しかし、まあ「場所を固定して考えてみよう」って思ったところで、『ガケ』なんて素晴らしい設定なかなか思いつかないですけどねー。
●パターン2● 場所固定、設定隠蔽型
お題:RPGで町の住人が教えてくれたどうでも良い情報
きれいなピンクだね(よろしく椎茸)
こちらの解答で固定されてる場所は、ベットの上ですね。
住人と女勇者がなにかしらヤラシイ事をしているようです。
「きれいなピンクだね」
このたった9文字で、場所=ベッドの上 勇者=女という2つの設定を読み手に気づかせています。
その後ろに広がる世界観まで見えてくる、味わい深い解答といえるでしょう。
●パターン3● 役割固定、設定隠蔽型
お題:世界一かっこいい遺言
この煙突は罠じゃ!逃げろトナカイ!ワシに構わずプレゼントを配れ!
役割をサンタに固定してますが、明言はしていません。
設定隠蔽型では「サンタ」というキーワードこそ出しませんが、煙突、トナカイ、プレゼントと単語を列挙し主体がサンタであることを納得させます。
なお
この煙突は罠じゃ!逃げろトナカイ!
までで止めても良かったかもしれません。
サンタという設定は充分気づけますし、お題の求める「かっこいい遺言」って制約もクリアーしてるので。
「ワシに構わず」以降は少しくどかったかと。
まぁ、この辺の足す削るの判断に正解はないので、最終的には個々人の好みになってくると思います。
●パターン4● 役割固定、設定明言型
お題:ゲームソフト「ドラクエ」等でダメージ1って、どの位のダメージなの?具体的に教えて下さい。
当たり屋としては優秀(ないとくん)
役割を当たり屋に固定しています。
固定していますって簡単に言いましたが、お題ドンピシャな「当たり屋」って役割、なかなか見つけられるもんじゃないです。
ちなみに、この小冊子で紹介するテクニック、それぞれ人によって相性があると思います。
全部使いこなすのはやはり至難でして。
2~3個ほど自分にあったテクニックを見つけ、徹底的に研磨するのが良いのかなーなんて思います。
ウラワザ5『俯瞰』
鳥のように高い視点から全体を眺めるテクニックです。
しょっちゅう使えるテクニックではありませんが、たまにやると効果絶大です。
では、さっそく解答を見てみましょう。
お題:こんなしょうもない師弟関係もある
第三者からは「お前ら」と呼ばれる(ないとくん)
なんかもう、元も子もない感じが最高にしょうもないですね。
このお題を見たとき、「師弟間のやりとり」あたりから発想をスタートするのが一般的だと思います。
図示すると上のような感じです。
師匠から見た→弟子
弟子から見た→師匠
もしくは師匠←→弟子間のやりとり
で、しょうもなさを出していくのが普通でしょう。
しかし、この解答は2人を俯瞰する第三者の視点で眺めています。
図示すると
こんな感じです。
全体を見おろす高い視点から、眺めているわけですね。
さらにもう一つ、写真でひとことでの使用例です。
お題:写真でひとこと
社会的には弱者としてくくられてる(俺のランボルギーニ)
同様に高い視点から、猿と犬を眺めています。
このように俯瞰というテクニックは、適度な高さから眺めることがポイントとなります。
あんまり視点をひきすぎると、どんな写真出てきても
「生き物」だとか「地球での出来事」だとか言うことになりかねませんので。
バランスが大切なテクニックだと言えるでしょう。
今日はここまで!
続きはまた後日!!